どくだみは昔から「十薬」という生薬名があるほど文字通り10の薬効を持つとされており、現在でも生薬として取り扱いされています。
どくだみは健康面での効果は以前から高く評価されていますが、最近はどくだみは美容面での効果も注目されており、どくだみを使った化粧水や石鹸などといった化粧品も人気を集めています。
健康にも美容にも良いとされるどくだみ。今回は、どくだみがもたらす美容効果についてご紹介します。
どくだみって?
どくだみは、ドクダミ科ドクダミ属の多年草で日本全国に自生しています。生態については、道端や庭先、空き地にも生えるほど繁殖力が強い薬臭い野草です。季節では主に初夏に生息します。
先にも挙げましたが、「十薬」とされているほどの高い薬草効果を持ち、昔から先天性の毒、後天性の毒、食毒の「三毒を消す」といわれています。
先天性の毒は生まれながらの毒、後天性の毒は病毒から生まれた毒、食毒は食べ物からの毒という意味です。どくだみは昔からその解毒作用ゆえに健康に効果の高い薬草として親しまれてきました。
ニキビに効く?どくだみの効能
どくだみは健康面でも高い効果がありますが、美容面でも特に肌のカサつきやハリの減少、小皺などの肌のトラブルには大きな効果を発揮します。
どくだみは肌の水分代謝を改善し、必要な水分だけ保つ働きがあるので、潤いのある美肌を取り戻してくれるのです。
ニキビや吹き出物にも効果的です。ニキビや吹き出物は体内の毒が蓄積された影響で出てきます。
どくだみに含まれるカリウムが体内の毒が排出を促進し、ターンオーバーを促すことでニキビや吹き出物が減少していくのです。
ここからはどくだみが持つニキビを直す効果についてくわしく紹介していきます。
抗菌作用でアクネ菌を殺菌!
どくだみに含まれているデカノイルアセルアルデヒドは殺菌・抗菌作用と再生効果があります。
デカノイルアセルアルデヒドはどくだみの強烈な臭いのもととなる成分で、その殺菌効果は、ペニシリンを凌ぐと言われているほど強力で、ニキビのもととなるアクネ菌だけでなく、食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌、水虫を引き起こす白癬菌などでさえも殺菌してしまうほどです。
ニキビの治療にはどくだみエキスを患部に直接塗ったり、エキスを希釈して洗顔後化粧水のように使うのもオススメの方法です。
強力なデトックス作用!
どくだみ茶にはクエルシトリンという利尿作用と緩下作用を促す成分が含まれています。
クセルシトリンの強い利尿作用と緩下作用は腸の動きを活発にします。また、カリウムも強い利尿作用を促す働きと血流を巡りをよくする効果があるので、二つの強力な利尿作用を持つ成分が体内のデトックスを促します。
よって、便秘薬を使わなくても自然なお通じが期待でき、体を中から綺麗にしてくれます。便秘薬でも効果がみられない方は、どくだみ茶に変えてみてはいかがでしょうか?
血行促進作用で脱乾燥肌!
どくだみ茶に含まれているクエルシトリンやイソクエルシトリンといった成分は、抗酸化物質であるため酸化ダメージによる肌トラブル・肌老化の予防に役立ちます。
また、毛細血管への血流が改善されるので肌の新陳代謝を高める働きも期待できます。どくだみ茶にはポリフェノールの一種であるルチンも含まれており、このルチンもまた、毛細血管の強化作用があるので、さらなるアンチエイジング効果が期待できます。
さらに、ルチンにはビタミンCの吸収促進作用もあるため、ビタミンCなどの保湿成分が入りやすくなることから、乾燥しにくく潤いのある肌が保てるようになります。
毛細血管の巡りが良くなることで肌のターンオーバーが正常になり、化粧水の成分が浸透しやすくなります。肌がより水分を溜め込みやすくなるので、乾燥肌の改善に効果が期待できます。
心身へのリラックス作用でストレスを緩和!
どくだみには先に述べたように血行促進効果があります。
そのため、お茶だけでなく入浴剤としても使うことができるため、古くからどくだみ風呂として親しまれてきました。
お風呂で使用すると温浴効果で血のめぐりを良くしてくれるのです。普通の入浴よりも保温効果が高まるので、冷え性の改善にもつながります。
また、どくだみ風呂には香りなどがもたらすリラックス作用もあるとされているので、副交感神経を活発にさせ自津神経のバランスを整え、不眠、ストレス解消などに効果的です。
疲れてしまったときにはどくだみ風呂でゆっくりリラックスしてみると、疲れが取れて心もやすまり、よいリセットができるでしょう。疲れも冷えも一掃したいときには是非お試しを!
知っておきたい!どくだみの副作用
どくだみは健康にも美肌にも、たくさんの良い効果を与えてくれることを説明してきましたが、何でもやりすぎは禁物ということで、ここからは注意点についてご説明したいと思います。
どくだみは安全性の高い薬草ですが、いくら良いものだからといってたくさん摂りすぎたり稀に体質が合わなかったりすると副作用を引き起こしてしまいます。
副作用でよく挙げられるのが高カリウム血症と緩下作用による下痢です。実際どのようにして起こるのかを見ていきましょう。
高カリウム血症
前述のとおり、どくだみにはミネラル成分のカリウムが多く含まれており、水分の排出や血圧を下げる働きをしますが、過剰に摂取することによって「高カリウム血症」という症状を引き起こしてしまう場合があります。
血中のカリウムの濃度が5.5mEql以上になると、手足のしびれ、筋力の低下・吐き気などの深刻な症状が表れてきます。カリウム濃度が7mEqlいじょうになると不整脈や心不全を引き起こす恐れがあるので危険です。
肝臓機能が低下してる人、高齢者、腎臓機能疾患者、カリウム入り利尿薬の服用者の方は特に注意が必要です。
利尿作用による腹痛や下痢
どくだみに含まれるクエルシトリンは強力な利尿作用と緩下作用があり、体内に溜まった毒素を排出するデトックス作用により便秘を改善する効果がありますが、飲みすぎると腹痛や下痢を引き起こす場合があります。
この症状はクエルシトリンの緩下作用のせいなので体内に危険な副作用ではありません。副作用が起きた場合は今までの摂取量を減らすかいつもより薄めて飲むなどの対策をすれば、さほど問題はありません。
もともとお腹が緩くなりやすい人は緩下作用を起こしやすいのでどくだみ茶の飲みすぎに気をつけてください。
どくだみを使った人気商品
先にも少し挙げましたが、どくだみを日常生活で簡単に取り入れられる様々な商品が注目を集めています。
その種類は、どくだみ茶のように以前から親しまれているものから、入浴剤、石鹸、化粧水などの化粧品まで、幅広く作られています。
これから紹介するどくだみを扱った商品は茶、入浴剤、石鹸、化粧水の中でも特に人気かつオススメのものです。日常に取り入れる際の参考にしてみてくださいね。
山本漢方製薬/どくだみ茶100%
どくだみを100パーセント使用し、飲みやすく焙煎したどくだみ茶のティーパッグです。
ノンカフェイン食品と区分されているので、どなたでも一日の中で時間関係なくいつ飲んでも大丈夫です。味は飲みやすい薬草茶という評価が多く飲みやすいとされています。
効果に関してはやはり緩下作用から便秘改善に至った方、アンチエイジング・保湿作用から肌に良い影響があった方などが多いようです。
ただし、一部では飲んでもあまり変化がなかったという評価もあるようなので、そこは実際試してみないと分からない部分もあるようです。ある程度続けてみることも大事なのかもしれません。
小川生薬/どくだみのお風呂
厳選したどくだみを100%使用したお風呂用パックです。無農薬・無添加・無着色でどくだみ本来の色と香りを楽しむことができます。
小川生薬の独自の技術で香りの高いどくだみを加工しています。200項目の残留農薬検査をクリアしているので安全性が気になる方にも非常にオススメです。
お湯のやわらかさとデトックス効果の高さ、皮膚トラブルの改善に定評のある商品なので、どくだみの入浴剤を探している方はまずこちらから試すと良いでしょう。
草花木果/整肌洗顔石けん・どくだみ
ニキビに負担のないクリーミーな泡で、必要なうるおいを守りながらニキビの原因となる過剰な皮脂や不要な角質をやさしく取り去る熟成洗顔石けんです。
どくだみエキス、オウバクエキス、ボタンエキス、関平温泉水が配合されています。20gのトライアルサイズも販売されているので、まずはトライアルサイズから使ってみるといいでしょう。
洗いあがりはさっぱりしていてニキビが出来にくくなったという口コミが多いです。アットコスメでも5.3と評価の高い実力派のどくだみ石鹸です。
地の塩/どくだみ化粧水
保湿成分のどくだみエキスが、肌にうるおいを与えるどくだみ化粧水です。
500ml680円と低価格で大容量の化粧水なので、量を気にせずシャバシャバ使うことができます。
ドラックストアで入手できます。商品自体の評価も低価格なだけでなく、実際に使用し始めてニキビがなくなってきたという口コミも多いので、安くてニキビに効果のある化粧水を求めている方にオススメです。
ローズウオーターが配合されているので、ほのかなバラのよい香りが楽しめるのもうれしいポイントです。
どくだみを飲む際は適量を
いかがでしたか?どくだみの様々な効能とアイテムを紹介してきました。
どくだみ茶や入浴剤は自分で簡単に作れるのでどくだみ美容を始めるのにオススメです。
どくだみは薬にもなりますが、効果が高いからこそ、摂りすぎるとお腹をくだしてしまうなどの副作用もあります。
使用したり服用する際には体調をみて量を減らすか薄めるなど対処すること、体に異常を感じたら飲まないなどの点を気をつけて暮らしに取り入れていきましょう。